高額介護サービス費とは、「介護サービスの利用者はそれ以上払わなくてもいいですよ…」という金額を意味しています。ただ、サービス支給限度額と混同することがあるため、今回はその点について触れてみることにしたいと思います。サービス支給限度額は、1割負担の利用者を例にみますと、介護保険の給付(9割)+自己負担(1割)になります。高額介護サービス費による還付が受けられるのは、サービス支給限度額における自己負担分の1割を除いた介護保険給付(9割)の中で、その利用者の所得区分に応じた自己負担分を超えた場合の金額になります。
次に、利用者の所得区分に応じた自己負担額分について着目しますと、上位の所得区分から14万100円、9万3000円、4万4400円…ということになります。これは、高額療養費の多数回該当とも共通する金額なので、確認しておくと横断的整理ができて良いかと思います。
【元・ケアマネの視点】
利用時に注意すべき点は以下の2つになります。
a)高額介護サービス費は対象になるサービスと対象外(デイサービスやショートスティ等を利用する際の食費や居住費、福祉用具購入費、バリアフリー化を伴う住宅改修等)があること。
b)申請期限がサービス利用の翌月1日から2年間に限定される点です。